肌さむい夏(はださむいなつ)
  初出誌
1977年(昭和52年) 小説現代10月号
 作品関連
  書籍 1977年 小説現代10月号 講談社
  書籍 1979年 みずほ荘殺人事件 角川文庫
 事件の舞台
   恵比寿・・・「第1おおすみ荘」(1階)、「第2おおすみ荘」(2階)
   池袋・・・佳子が暮らすアパート
   新宿・・・喫茶店「オパール」
   鎌倉・・・佳子と昌子が夏休みに遊びに行く
   滋賀・・・佳子の郷里
   静岡・・・森下が通う大学
   北海道・・・森下の郷里
 あらすじ
 昭和52年の夏、静岡の大学に通う森下は北海道の実家に戻る途中に、1年間の浪人生活を過ごした恵比寿にやってきた。彼が暮らしていたアパート「第2おおすみ荘」には未だに旧友の谷や玉井が暮らしていた。森下は彼らとここ1年の間の話をしていると、森下が大変世話になった一人暮らしの婦人・矢板加津子が逮捕されたことを知った。彼女はアパートの大家・大角新六を殺し、自首したというのだ。加津子は人が好くとても人を殺すとは思えないと思った森下は、独自に大角殺しを調べることにした。
 登場人物
森下 静岡にある国立大学の1年生。元「第2おおすみ荘」の住人。
平  佳子 元・「第2おおすみ荘」の住人。森下の片想いの相手。現在は池袋に住む。
大角 新六 「おおすみ荘」の大家。妻子と別居中。
矢板加津子 「第2おおすみ荘」21号室の住人。病院の掃除婦。50代で独身。
今野 俊二 「第2おおすみ荘」23号室の住人。倉庫の夜警のアルバイト。作家志望。
広永さゆり 「第2おおすみ荘」24号室の住人。大学生。あだ名は「さゆり姫」。
「第2おおすみ荘」25号室の住人。浪人。実家は北関東の絹織物工場。
松田 「第2おおすみ荘」26号室の住人。L大学法学部1年生。
玉井 「第2おおすみ荘」27号室の住人。印刷会社のサラリーマン。独身。
富元 昌子 「第1おおすみ荘」12号室の住人。佳子の友人。
北村  透 丸中証券新宿支店の社員。元・ルソン島の野砲部隊の一等兵。
根岸 元・ルソン島の野砲部隊の一等兵。
若い男 佳子と昌子の遊び友だち。ショートパンツの大学生。