子をとろ 子とろ(こをとろ ことろ)
  初出誌
1979年(昭和54年) ベルママン9~11月号
 作品関連
  雑誌 1979年 ベルママン9~11月号 学習研究社
  書籍 1981年 赤い猫 立風書房
  書籍 1984年 赤い猫 講談社文庫
  書籍 1984年 赤い猫 新装版 立風書房
  書籍 1989年 赤い猫(下) 埼玉福祉会
  書籍 1996年 仁木兄妹の探偵簿 妹の巻 出版芸術社
書籍 2018年 赤い猫 ミステリ短篇傑作選 ちくま文庫
 事件の舞台
   砧・・・浅田史彦宅、多治木宅、原島紀美子宅、阿津見宅、阿津見法子宅
       牛場とく宅、松井宅、ポプラ幼稚園
 あらすじ
 幼稚園の花火大会では、園児の間で流行っている「子とろ女」の話題で持ちきりだった。中でも浅田家の裏に住む原島夫人は「子とろ女」の話題に敏感に反応し、悦子も気にしていた。そんなある日、原島夫人が本物の「子とろ女」を見たと騒ぎ、そのおびえ方も常軌を逸していた。そこで夫人が落ち着きを取り戻すまで隣宅の阿津見家で寝どまりするようになり、夫人の一人娘・アケミは浅田家で面倒を見ることとなった。そしてその夜、阿津見宅から女性の悲鳴が聞こえ、悦子が駆けつけると頭から血を流して倒れる阿津見夫人と、血の付いた銅像を持って倒れる原島夫人を発見した。
 登場人物
浅田 悦子 好奇心旺盛な素人ママ探偵。音大卒業後に結婚、2児の母。
浅田 史彦 悦子の夫。東都新報社航空部のヘリコプターパイロット。
浅田 哲彦 悦子と史彦の長男。あだ名は「テッチン」。ポプラ幼稚園うさぎ組園児。
浅田 鈴子 悦子と史彦の長女。あだ名は「スウコ」。
原島紀美子 浅田家の裏に住む夫人。20歳代。
阿津見 原島家の隣人。高校の美術教師。
阿津見美佐枝 阿津見の妻。姉さん女房。40歳近く。
阿津見 悠 阿津見の子。養子。赤ん坊。
阿津見法子 阿津見の妹。阿津見家の隣に住む。
牛場 とく 浅田家の近所に住む一人暮らしの老女。元・助産婦。
原島 紀美子の夫。商社マン。
原島アケミ 紀美子の一人娘。4歳。ポプラ幼稚園りす組園児。
柳田  緑 ポプラ幼稚園の園児。
柳田夫人 緑の母。
敏哉 ポプラ幼稚園うさぎ組園児。5歳。
敏哉のママ 敏哉の母。
ミコ ポプラ幼稚園の園児。おてんば。
ミコのママ ミコの母。
パパ 園児の父。
松井夫人 浅田家の近所の主婦。
息子 松井の息子。大学生。
多治木 昇 おばあちゃんの孫。哲彦の友だち。ポプラ幼稚園うさぎ組園児。