雑誌「母の友」投稿童話


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星の坊や(ほしのぼうや)
  初出誌
1955年(昭和30年) 母の友1月号
 作品関連
  雑誌 1955年 母の友1月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 冬空の中で星の坊やが寒がっていました。右手はポケットの中に入れているので暖かいのですが、左手はそのままだったのでかじかんでいます。すると下にある原っぱに赤い毛糸の手袋が落ちているのが見えました。坊やは原っぱに手袋を取りに行き左手にはめました。
 登場人物
星の坊や 星の子ども。
ちぎれ雲 坊やを見守る雲のおばさん。



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ふるい しゃしん
  初出誌
1955年(昭和30年) 母の友3月号
 作品関連
  雑誌 1955年 母の友3月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 ヤスノリは家のタンスの中から一枚の古い写真を見つけます。しかし写真に写っている女の人と赤ちゃんをヤスノリは見覚えがありません。そこでそのことをかあさんに尋ねてみました。
 登場人物
ヤスノリ 小学生くらいの男の子。
かあさん ヤスノリの母。
おばあちゃん かあさんの亡母。ヤスノリの亡祖母。



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ぞうの子と ぼうし(ぞうのこと ぼうし)
  初出誌
1955年(昭和30年) 母の友4月号
 作品関連
  雑誌 1955年 母の友4月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 春になり動物園にいる象の母娘は、桜を楽しんでいます。母娘は昨秋インドからやってきた際、日本の寒い冬に苦労していましたが、飼育係のおじさんたちに温かい環境を作ってもらったので人間に恩返しをしたいと思っていました。すると子象の背中に何か丸いものが飛んできました。
 登場人物
子どものぞう 昨秋インドから来日した動物園の象。
おかあさんぞう 象の母。
おじさん 動物園の飼育係のおじさん。
男の子 動物園に遊びに来た男の子。



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どろんこ あし
  初出誌
1955年(昭和30年) 母の友8月号
 作品関連
  雑誌 1955年 母の友8月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 カズコはまた飼い猫のミケが泥だらけの足のまま畳に上がってきたことを嘆いています。天気の悪い時期なので、ミケが外から家に帰ってくると必ず泥だらけになっているのです。そこでカズコはなにやらいいことを思いつきました。
 登場人物
なかざわカズコ 小学生くらいの女の子。
おかあちゃん カズコの母。
ミケ なかざわ家の飼い猫。



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くもの上の がっこう(くものうえの がっこう)
  初出誌
1956年(昭和31年) 母の友8月号
 作品関連
  雑誌 1956年 母の友8月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 雲の上にあるかみなりの学校では、先生がこどもたちに夕だちを教えようとしていました。すると生徒の一人が「ちょっと待ってください」と言い出しました。
 登場人物
先生のかみなり かみなり学校の先生。
こどものかみなり かみなり学校の生徒。
こども 地上にいる人間のこども。



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    王さまになったぺぺ(おおさまになったぺぺ)
  初出誌
1956年(昭和31年) 母の友12月号
 作品関連
  雑誌 1956年 母の友12月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 南の国に住む黒人の少年ぺぺは王様になることに憧れていました。そこで山にある木の実や草の蔓などを使って王様の衣装を作ってみたのですが、周りにいた動物たちに「何かが違う」と言われてしまいます。すると近くの川から足を滑らせて溺れかけている子鹿の悲鳴が聞こえました。
 登場人物
ペペ 南の国に住む少年。
おかあちゃん ペペの母。
おおむ 山に住むオウム。
おさる 山に住む猿。
かめ 海辺に住むカメ。
鹿の子 川で足を滑らせて落ちた鹿の子ども。



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おちてきた こびと
  初出誌
1957年(昭和32年) 母の友4月号
 作品関連
  雑誌 1957年 母の友4月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 月を磨いていたこびとは、足を滑らせて地上に落ちてしまいました。そして、もう一度月へ戻るにはどうしたらいいかを道端に座って考えていました。するとそんな姿を見ていた野ねずみのチュウ子がある提案をしてきました。
 登場人物
こびと 光る帽子をかぶり、光る靴を履いた月に住むこびと。
チュウ子 野原に住む野ねずみ。
おとうさん 地上に住む人間。
おかあさん 地上に住む人間。
こども 地上に住む人間。
あかちゃん 地上に住む人間。
おとこの子 地上に住む人間。
タロちゃん 地上に住む人間。



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海べへ行ったリス(うみべへいったりす)
  初出誌
1957年(昭和32年) 母の友7月号
 作品関連
  雑誌 1957年 母の友7月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 赤ちゃんリスが病気になり、医者から海辺に生える「マクリ」という草を粉にして飲ませれば治るといわれたおかあさんリスは、バスに乗って海へ行きました。しかしおかあさんリスはどれが「マクリ」という草か解りません。するとそこへ一匹のカニがやってきました。
 登場人物
おかあさんリス リスの母。
あかちゃんリス リスの子ども。病気にかかる。
トンビ トンビの医者。
ウサギのおばさん リス家の隣に住む夫人。
犬のうんてんしゅ 海へ行くバスの運転手。
カニ 海辺に住むかに。



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子がに と かきの実(こがに と かきのみ)
  初出誌
1957年(昭和32年) 母の友10月号
 作品関連
  雑誌 1957年 母の友10月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 子ガニのコウ子は家の庭にある柿の木の実が取りたいのですが、木登りができません。そこで隣の家に住むサルのお兄さんに取ってもらおうと思っていましたが、コウ子の兄は「サルは意地悪だから」と頼むことに大反対をしました。
 登場人物
コウ子 カニの娘。
にいさんがに コウ子の兄。
にいさんざる カニ家の隣に住むサルのおにいさん。
キイぼう にいさんざるの弟。



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山の大男(やまのおおおとこ)
  初出誌
1957年(昭和32年) 母の友12月号
 作品関連
  雑誌 1957年 母の友12月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 洞穴に住む大男は冬に備えて薪を集めに出かけました。そして山を歩く途中で枯れた樹を引き抜いていると、一軒の小さな家をかかとにぶつけて倒してしまいました。
 登場人物
大男 山の洞穴に住む大男。
太郎 山に住む子ども。



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ヒミツの宝ばこ(ひみつのたからばこ)
  初出誌
1958年(昭和33年) 母の友1月号
 作品関連
  雑誌 1958年 母の友1月号 福音館書店
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 カラスのおばさんの家が火事になり丸焼けになってしまいました。そこでタヌキのおじいさんはいろいろな動物たちからお金を集めておばさんを助けようとしていました。おじさんは子うさぎのピョン三郎の家にもやってきましたが、たまたまピョン三郎以外は出かけて留守でした。そこでピョン三郎は、森の中に隠してあるヒミツの宝箱に入っているお金を渡すことにしました。
 登場人物
ピョン三郎 子うさぎ。
タヌキのおじいさん 世話好きなタヌキ。
カラスのおばさん 山に住むカラス。
にいさん ピョン三郎の兄。