「母の友」以外の雑誌投稿童話 その1


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白い雲・黒い雲(しろいくも・くろいくも)
(白い雲と黒い雲(しろいくもとくろいくも))
  初出誌
1954年(昭和29年) こどもクラブ9月号
 作品関連
  雑誌 1954年 こどもクラブ9月号 大日本雄辯會講談社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 白い雲は暑い夏が大好きです。しかしそこへ涼しい風と共に黒い雲がやってきました。黒い雲は夕立ちを降らせようとやってきたのですが、白い雲は反対します。すると黒い雲は白い雲に地上に住む人たちを見てごらんとやさしく話しかけます。
 登場人物
白い雲 暑い夏の晴天が好きな少年雲。
黒い雲 夕立ちを降らせることが仕事の黒い雨雲。
ひゃくしょう 畑で野菜を作る村の百姓。
さかな 小川に住む魚。
女の子 小川のそばに住む少女。



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ほしの こと くびかざり
  初出誌
1955年(昭和30年) こどもクラブ9月号増刊
 作品関連
  雑誌 1955年 こどもクラブ9月号増刊 大日本雄辯會講談社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 夜空に星をまいていた2人の星の子は、ある家で病の母を看病する女の子の姿を見かけました。そこで星の子たちは女の子にごほうびとして首飾りをあげることにしました。
 登場人物
ほしのこ 夜空に星をまくことが仕事の星のこども。
おんなのこ 母を看病する女の子。
おかあさん おんなのこの母。病気で寝ている。



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ふみきりのおじいさん
  初出誌
1956年(昭和31年) 婦人朝日新年号
 作品関連
  雑誌 1956年 婦人朝日新年号 朝日新聞社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 3751番の電車は、いつも通りかかる踏切の番をするおじいさんのことが大好きでした。今日も元気に警笛を鳴らしながら踏切を通ろうとしたその時、一人の男の子が遮断機をくぐって線路内に入ってきました。電車は急いで停まろうとしたのですが間に合わず、男の子を助けようとした踏切番のおじいさんをはねてしまいました。
 登場人物
3751番の電車 元気な男の子の電車。
おじいさん 踏切番のおじいさん。
男の子 5歳くらいの男の子。
おかあさん 男の子のおかあさん。
すずめ 線路のそばを飛ぶスズメ。
おじさん おじいさんの代わりの踏切番。



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みこちゃんとお医者さま
(みこちゃんとおいしゃさま)
  初出誌
1956年(昭和31年) 婦人朝日4月号
 作品関連
  雑誌 1955年 婦人朝日4月号 朝日新聞社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 みこちゃんは先日風邪をひいたときに大きな注射をうってもらったお医者さんが怖くてたまりません。しかし今日は切れた下駄の鼻緒を直してくれたので怖くなくなりました。
 登場人物
みこちゃん 小さい女の子。
お医者さん 町のお医者さん。
おかあさん みこちゃんの母。
山田ふみお みこちゃんの友だち。



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カモメの 四郎ちゃん(かもめの しろうちゃん)
  初出誌
1956年(昭和31年) 婦人朝日6月号
 作品関連
  雑誌 1956年 婦人朝日6月号(佳作) 朝日新聞社
 あらすじ
 カモメの子供たちが飛びっこ競争をすることになりました。しかしその中でも一番力が強い四郎ちゃんが勝つに決まっています。そこで四郎ちゃんは自分はさらに向こうにある小岩まで行ってくると言い出しました。小岩のあたりはまだ誰も行ったことがありません。
 登場人物
四郎ちゃん 力の強い子カモメ。
女の子 四郎ちゃんの遊び仲間の女の子カモメ。
クジラ クジラの子ども。



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おばあさんはだあれ
  初出誌
1956年(昭和31年) 小さい仲間19号
 作品関連
  雑誌 1956年 小さい仲間19号 「小さい仲間」の会
事務局
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 幼稚園に通うゆうちゃんは、いつも外から幼稚園の庭を眺めているおばあさんのことが気になって仕方がありません。しかしここ何日かおばあさんの姿を見なくなりました。そこでゆうちゃんはおかあさんと一緒におばあさんを探すことにしました。
 登場人物
田村ゆう 幼稚園児。
田村あさ子 ゆうの母。
吉野夫人 幼稚園の庭を眺める老婦人。養老院生活をする元教師。
おじさん 通りすがりのおじさん。
おじさん リヤカーをひいたおじさん。



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しんせつ たぬき
  初出誌
1956年(昭和31年) 婦人朝日9月号
 作品関連
  雑誌 1957年 婦人朝日9月号 朝日新聞社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 親切にすることはいいことだと祖母から聞いた子ダヌキのタアぼうは、知り合いや仲間たちに無理矢理手伝って親切をしようとするのですが、なかなかうまくいきません。
 登場人物
タアぼう こどものたぬき。
おばあさんたぬき タアぼうの祖母。
タロブタ タアぼうの友だち。
ジロブタ タアぼうの友だち。タロブタの弟。
牛のおじさん タアぼうの知り合い。トマト農家。
かあさんどり 林に住む母鳥。
小鳥のあかちゃん かあさんどりのあかちゃん。



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 チューリップのねっこ
  初出誌
1957年(昭和32年) 幼稚園ブック1月号付録
 作品関連
  雑誌 1957年 おかあさまブック 幼稚園ブック1月号付録 学習研究社
 あらすじ
 物置きの棚の上にある木箱の中に5つのチューリップのねっこ(球根)がありました。こどものねっこは早く外へ出たくてたまりません。そこへ猫に追われるネズミがやってきました。
 登場人物
おとうさんのねっこ チューリップの球根の父。
おかあさんねっこ チューリップの球根の母。
こどものねっこ チューリップの球根の長男。
こどものねっこ チューリップの球根の次男。
赤ちゃんねっこ チューリップの球根の三男。
ネズミ ネコに追われているネズミ。
ネコ 金色の目を持つ猫。



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歯医者さんとカラス(はいしゃさんとからす)
  初出誌
1957年(昭和32年) 小さい仲間25号
 作品関連
  雑誌 1957年 小さい仲間25号 「小さい仲間」の会
事務局
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 歯医者のもとに一羽のカラスがやってきました。カラスは天敵のハヤブサと争った時に、妻の下のくちばしが折れてしまい話もできないので治してほしいといいました。すると歯医者はカラスのくちばしの代用品になるものを考えました。
 登場人物
歯医者 町の歯科医。神経痛持ち。義歯を作ることが得意。
カラスの夫 2羽の子を持つカラス。
カラスの妻 くちばしが折れてしまったカラスの妻。
ハヤブサ カラスの天敵。
モズ カラスの知り合い。物知り。
はげたおじいさん 歯医者の患者。



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ひろいもの
  初出誌
1958年(昭和33年) 学校劇11月号
 作品関連
  雑誌 1958年 学校劇11月号 国土社
  書籍 1959年 小学校学校劇脚本文庫 国土社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 春のある日、お地蔵様の前に手提げかごを置いて、おんなの子が花摘みをしています。すると近くにいた子ぎつねと子うさぎがその手提げかごを狙っています。
 登場人物
おんなの子 花を摘む女の子。
お地蔵様 野原に立つお地蔵さま。
子ぎつね 野原に住むキツネの子ども。
子うさぎ 野原に住むウサギの子ども。



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ぞうさんとねずみたち
  初出誌
1958年(昭和33年) 学校劇11月号
 作品関連
  雑誌 1958年 学校劇11月号 国土社
  書籍 1959年 小学校学校劇脚本文庫 国土社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 南の国からやってきた象のおじさんは幼稚園に着くと疲れて寝てしまいます。すると象のおじさんのことを知らない幼稚園児のネズミたちはビックリします。
 登場人物
ようちえんのせんせい ネズミの幼稚園の先生。
子ねずみ1 幼稚園児のねずみ。
子ねずみ2 幼稚園児のねずみ。
子ねずみ3 幼稚園児のねずみ。
子ねずみ4 幼稚園児のねずみ。
子ねずみ5 幼稚園児のねずみ。
子ねずみ6 幼稚園児のねずみ。
子ねずみ7 幼稚園児のねずみ。
ぞうのおじさん 南の国からやってきた象。



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おほしさまとやっこだこ
  初出誌
1959年(昭和34年) 学校劇4月号
 作品関連
  雑誌 1959年 学校劇4月号 国土社
  書籍 1959年 小学校学校劇脚本文庫 国土社
  書籍 2013年 タワーの下の子どもたち
仁木悦子少年小説コレクション3
論創社
 あらすじ
 夕暮れ時になり星たちが空に出てきた頃、糸が切れて飛ばされてきたやっこだこが助けを求めています。そして星たちはやっこだこを捕まえたものの、どう帰したらよいのかを流れ星のおばさんに相談することにしました。
 登場人物
あかいほし 空に瞬く星の子ども。
あおいほし 空に瞬く星の子ども。
きいろいほし 空に瞬く星の子ども。
みどりのほし 空に瞬く星の子ども。
ももいろのほし 空に瞬く星の子ども。
むらさきのほし 空に瞬く星の子ども。
しろいほし 空に瞬く星の子ども。
やっこだこ 糸が切れて飛ばされたやっこ凧。
ながれぼしのおばさん 星の子どもの知り合い。やさしいおばさん。
たろう やっこ凧をあげていた男の子。