仁木ミステリーと酒

仁木作品の中にもお酒がたくさん出てきます。
下記の表を見ると毒入り酒による毒殺が多いことがわかります。

ビール 大麦を発芽させた麦芽をビール酵母でアルコール発酵させた飲料。
描かれている場面・状況など 登場作品名
仁木兄妹が引っ越してきた夜、箱崎兼彦は雄太郎にビールをすすめます。 猫は知っていた
黒松徹は大好きだったビールに毒を混入され、毒殺されます。 初秋の死
三影潤がレストランで飲みます。 冷えきった街
牧は軽食堂「かつみ」に立ち寄り、ビールを飲みます。 明るい闇
ウイスキー 大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を麦芽の酵素で糖化させ、それを発酵させて蒸留して作った飲料。
描かれている場面・状況など 登場作品名
倉井容平のもとにお中元のビールが届きます。 虹の立つ村
研原碧山の殺害現場に、水割りのグラスが残されていました。 青い香炉
湧井功夫の殺害現場に、ウイスキーの瓶が転がっていました。 赤い真珠
里村利正が毒入りウイスキーを飲み死亡します。 暗緑の時代
高津修三が若手社員にウイスキーをふるまいます。 灯らない窓
横井はウイスキーを番茶と混ぜて飲むことが大好きです。 夏雲の下で
的村文夫はウイスキーで睡眠薬を飲み死亡します。 枯葉色の街で
榊原潔は自宅へ帰ると、ジョニーウォーカーを喉に流し込みます。 一本のマッチを擦る時
太刀川と健介はバー「マロン」で、ウイスキーをストレートで注文します。 二つの陰画
加治真智子の殺害現場に、ウイスキーを飲んでいた跡が残っていました。 花は夜散る
日本酒 主に米、米麹、水を原料に発酵させて濾過した飲料。
描かれている場面状況など 登場作品名
事件の犯人として疑われている篠村賢一郎があおるように日本酒を飲みます。 夢魔の爪
布施幸吉が三影潤に特級酒をすすめます。 冷えきった街
焼酎 発芽した穀物を使用せず、白樺の炭などで濾過していないアルコール含有物を蒸留した酒類。蒸留時の添加物やアルコール度数にも決まりがある。
描かれている場面状況など 登場作品名
南山堂は舘岡英治郎と焼酎を飲みます。 暗い日曜日
四ツ木保三がひとりで安焼酎を飲みます。 どこかの一隅で
茂垣隆治と船江勇作は安酒場でカストリ焼酎を飲みます。(=粗悪な密造焼酎) 炎いろの記憶
ブランデー 果実酒から作った蒸留酒。
描かれている場面状況など 登場作品名
妻の苗子が義兄の家へ行っている間に、竪岡清嗣がひとりでブランデーを飲みます。 冷えきった街
矢竹謙吾は毒入りブランデーを飲んで死亡します。 青じろい季節
ワイン 主にブドウの果汁を発酵させたアルコール飲料。
描かれている場面状況など 登場作品名
飯谷早夜子はレストランでアペリティフのワインを飲みます。(=食前酒) 蜜色の月
老人は尾垣裕司の前に葡萄酒を置きます。 赤と白の賭け
梅酒 青梅を蒸留酒(焼酎、ブランデーなど)に漬け込んだ混生酒。
描かれている場面状況など 登場作品名
村木敦彦は砂村朝人と小菱絹子に梅酒のソーダ割を作ります。 青じろい季節
ジンフィズ ドライ・ジンにレモンジュース、砂糖、ソーダ水を混ぜ合わせた飲料。
描かれている場面状況など 登場作品名
三影潤はユカにホステスドリンクを奢ります。 どこかの一隅で