仁木ミステリーと動物

仁木先生は何匹も猫を飼っていたほどの猫好きとしてしられています。
都のペット条例に反対をして色々な活動をしたことは新聞記事にも載ったほどです。

仁木先生は以前このような文を書かれています。

「私の家には、終戦前後の六七年を除くと、ネコの姿がなかった時期はほとんどない。」
                                           
 (日本探偵作家クラブ会報159号「ネコ」より原文のまま引用)


そこで仁木ミステリーの中にも、たくさん猫がでてきたかというと・・・実はそれほど目だって多くはないようです。


名前 登場作品
チミ/黄色いしまの子ねこ 猫は知っていた
ミイスケ/シマ子/
西陽子宅で飼われている黒い猫・
白い猫・茶と黒の混ざったきたならしい猫
一匹や二匹
トラ(デブのトラネコ) 銅の魚
メリィ → ポン子(改名) 誘拐者たち
チャメ/トラ/チョン子 老人連盟
津久見電機店の白ネコ 陽の翳る街
園井治宅で飼われているキジ猫 暗緑の時代
名前 登場作品
ジョニイ(シェパード) 林の中の家
トミー(グレートデン)/名前不明(スピッツ)
サブ(茶色い犬)/ペス(白い子犬) 消えたおじさん
カロ(茶色い犬)/エス?ベス?(スピッツ) 虹色の犬
ジョー(プードル) 恋人とその弟
カピ(黒のぶちの犬) タワーの下の子どもたち
ジョン 一匹や二匹
伊勢川家の愛犬(コリー) サンタクロースを握手しよう
菱谷家の番犬(シェパード) 坂道の子
うさぎ 名前 登場作品
マイケル うさぎを飼う男
大岡山の祖母が飼っていたウサギ 二人の昌江
施設で飼っているうさぎ うさぎと豚と人間と
ニワトリ 名前 登場作品
田舎のおばあちゃんが飼っていたニワトリ4羽 銅の魚
施設で飼っている鶏 うさぎと豚と人間と
ハムスター 名前 登場作品
輝子が飼うつがいのハムスター アイボリーの手帖
名前 登場作品
施設で飼っている豚 うさぎと豚と人間と

しかし、作品のタイトルに「猫」がつくと、何故か文学賞を受賞しています。
先生にとって「猫」は相性バッチリの福の神となっていたのかもしれません。

動物 作品タイトル 備考
猫は知っていた 第3回江戸川乱歩賞受賞作。
「猫」は病院で飼われている猫。事件のポイント?
赤い猫 第34回日本推理作家協会短編賞受賞作。
「猫」はおもちゃの赤い猫。
粘土の犬 乱歩賞第一作。
「犬」は粘土細工の犬。
虹色の犬 短編。
「犬」は主人公宅で飼われていた犬。
うさぎ うさぎさんは病気 短編。
「うさぎ」は歌の歌詞に出てくるうさぎ。
うさぎと豚と人間と 短編。
「うさぎ」は施設で飼っているうさぎ。
うさぎを飼う男 短編。
「うさぎ」は主人公宅で飼われているうさぎ。
鹿 金ぴかの鹿 短編。
「鹿」はブローチの鹿。
うさぎと豚と人間と 短編。
「豚」は施設で飼っている豚。


他情報等ありましたらご連絡下さい。